ニートはなぜ危険なのか?
- 2010.01.28 Thursday
- 凶悪犯罪についての考察
- 20:34
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- by kobayashi-gd5
市橋達也は4人兄弟の末っ子だったが、なぜ彼だけが犯罪者になったのだろう。もちろん、上述のように、彼が裕福であったことに加え、挫折を経験したということ意外に、その挫折が原因で彼がニートになってしまったからである。彼の場合は、大学在籍中と、その後を含め、8年間もの間、マンションで一人暮らしをしていた。つまり、ニート生活にドップリとはまり、ニートの中でもベテランの部類なのである。犯罪者にならずに健全な社会人になるためのひとつの重要の条件は、安定した職に就くことである。「衣食足りて礼節を知るという」諺があるが実際には、衣食以外に、職に就き、社会的役割を与えられて初めて人は一人前になるのだといえる。これまで、随分、お金持ちの悪口を書いたが、実際には、健全なお金持ちの場合には、何らかの社会的役割が与えられているため、もちろん、そう簡単に犯罪に走るわけではない。個人と社会の関係は、ちょうどジグゾーパズルの枠と個々のピースのような関係になっている。つまり個人が、その人に相応しい役割を与えられると一人前の社会人になったと言える。ピースは一旦、ある場所にはめ込まれると固定さえて動かすことはできない。しかし未だ、はめ込む場所がわからないピースは、あそこか、ここかと、またこうでもないああでもないと、ピースを回転させながら枠内を放浪することになる。たとえば、われわれが、ある職に就けば、当然、決まった時間に出社しなければならない。ただ、これだけでも、平凡な人が、犯罪に関わる可能性が、低くなっている。つまり、「小人、閑居にして不善を為す。」という諺は、特に現代において、光る諺なのである。仕事以外のことを考えようとしても時間的に縛られて、悪い方に関心を向ける余裕がなくなるわけである。しかし、それよりも、もっと大事なのは、ある職業に関わることによって、初めて、社会とか、世間というものを意識するようになるということである。たとえば、市橋が仮に医学生に、なったとしてみよう。医学生というのは、ひとつのポジションであり、自分の居場所でもある。それと同時に、社会的ステータスがかなり高い医者という職業が約束されている高級ブランドのイメージがある。彼の家族は、彼が、そうなることを期待していた。市橋自身も、そうなるのが当然だと思っていた。実は、彼が医学生になると、彼の心の中に大きな変化が起きるのである。つまり、それを境に彼は医者という職業に相応しい属性を演技し始めるのである。医学生になった市橋は、もちろん、こんな犯罪は犯したりはしない。なぜか、それは、この犯罪が、医者という高級ブランドに似つかわしくないためであり、世間に恥ずかしいという気持ちがあるためでもある。また自尊心が許さないためでもある。人格高潔で、有能な自分が愚かな行動に走るはずがないと思いが生じるのである。確かに病気で困っている人を助ける医者が、他人を困らせる犯罪など犯すわけがないのだ。このように、人間は家族に承認され、社会的にも承認され、自分もまた希望していた社会的ポジションに就くと、他人が、自分を、どう思うかを考えるようになるわけである。そして、その逆に、はめる場所が決まらないジグソーパズルのピースのように、また浮浪者のように、フラフラ浮遊し、他人の迷惑を、考えない自由な行動を採って、羽目を外してしまう危険性が高まるわけである。明確な社会的ポジションが与えられた人は、彼の自尊心が、さらに良い働きをすることもある。自分は、他の人よりも優れ恵まれているから、恵まれない人々を助けようとか、奉仕しようという気持ちにもなり、もしお金持ちであれば、お金持ちであることが、社会的にプラスの方向に働くようになることもあり、加速度的に良い方向に向かうわけである。
この事件の場合には、彼の家族とか、両親にも、かなりの責任があると思う。おそらく、大学受験に失敗した後で、医者の代わりに何になるかについて、徹底的な話し合いがされずに、曖昧にしたまま、実家を遠く離れ8年間もの間、一人暮らしで放置されたことが、最大の原因であろう。人間を育てるのは、犬や猫を飼うのとは違い、餌と住居さえ与えてやれば良いというものではないのだ- コメント
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